どうも、夕 くれまです。
現在Twitterにて更新しているプリコネ漫画『プチコネ!』にて出てくるぷち達とは何なのか、とご意見をいただきましたのでこちらのブログにて回答させていただきます。
※なお今回はゲーム版を基にした考えのため、アニメ版は別のものとしてお考え下さい。
結論から申し上げますと
『シャドウの成り損ないでありながら、シャドウに欠けた部分をもつ世界のバグ』です。
ぷち達は容姿がキャラ達に酷似しており、オリジナルと似たような動き、動作を行うシャドウと酷似していますが、そもそも発生元は同じであり、この世界のバグのバグとして生まれたものとしております。
これだけではわからないと思うので詳細をこれから
・そもそもシャドウとは?
・アリーナに現れるシャドウに似て非なる存在
・ぷちという存在
の順で自分なりの考察も交えて説明させていただきます。それではまず一つ目から。
そもそもシャドウとは?
※メインストーリー13章12話『覇瞳皇帝はかく語りき』より
そもそもシャドウとは何かという話になりますが、覇瞳皇帝は「シャドウは肉体から離れた魂、もしくは魂の欠片や記憶の断片などから生まれる」と語っております。
プリコネのゲームのメインクエストハードモードでボスキャラになってるプリンセスのシャドウを倒すとメモリーピースが手に入るのも、その記憶の断片=メモリーピースが発生元となっているからです。
そんなキャラ達の魂、記憶の断片から生まれるシャドウですがアメス様からは
「世界の再構築と何らかの悪意によって歪んでしまったこの世界におけるバグ」
と説明を受けます。
上記画像のアメス様が仰ってる通り、強引な再構築=ミネルヴァの懲役に伴うアストルム世界の再構築の際にバグとして生じたとのこと。役割を与えられたキャラクターですらなく、現象でしかない。
恐らく強引な記憶の書き換えや世界データの変更に伴い、プレイヤーキャラ達の魂も影響を受け、その際に魂の一時的な分離や魂の欠片、記憶の断片が発生してそれを媒介にして「シャドウ」が生まれたのでしょう。
※カスミのキャラストーリー8話より
上記のように「シャドウ」は不具合として時間が経つと世界の自浄作用によって除去されてしまいますが、覇瞳皇帝がそれを保護し増殖させました。
※メインストーリー13章12話『覇瞳皇帝はかく語りき』より
上記の通り、人間から魂を抜くことで覇瞳皇帝はシャドウを増やしており、元々いたシャドウ含め操っております。
こちらがアメス様が言っていた「何らかの悪意によって歪んでしまった」ということであり、カスミのストーリーでも説明されていた「一部人を襲うことをしていたシャドウ」なのでしょう。
わかりにくいので以後の文章では覇瞳皇帝が増殖させ、操っている「シャドウ」を便宜上「シャドウ(悪)」と表現させていただきます。
※カスミのストーリー6話選択肢「怒鳴りつける」を選んだ場合より
「シャドウ」は自意識のようなものはなく、そもそも生物的本能がないことからあくまで決められた通りに動く「生きてはいるけど自由意思がない存在」と示唆されていることもあり、まるで哲学的ゾンビのようなものとして語られています。
ちなみに「シャドウ」が発する言動ですが、前作プリコネに出てきた現実世界のカスミの言動を模倣しています。(カスミのストーリー5話より)
この部分からも世界の再構築前のプレイヤーの魂の欠片や記憶の断片が発生元になっていることが読み取れます。
ここまでの説明で「ぷち達がシャドウなら意識を持って行動してたり、姿が違ってるのはおかしくない?」となりますが、それにはアリーナに現れる「シャドウに似て非なる存在」も関わってきます。
アリーナに現れるシャドウに似て非なる存在
さて、プリコネのゲーム上ではバトルアリーナ、プリンセスアリーナにて「シャドウに似て非なる存在」と闘っております。
シャドウを倒すとメモリーピースが手に入る一方で、アリーナでは敵を倒すとジュエルとアリーナコインがもらえることから闘ってるのはシャドウとは異なること、そして「アリーナというゲームシステムにおいて敵を倒した場合の勝利条件の報酬」を正当にもらっている証明でもあります。
このことから、アリーナで現れる「シャドウに似て非なる存在」は「アリーナ用に改造されたシャドウ」ではないかと推測しています。
プリコネ前作のアリーナの話になりますが、再構築される前でもアリーナ自体はあったのですが、そこでは普通にプレイヤー同士の戦いとなっていました。
そしてこれはあくまで仮定ですが、もしかしたら再構築前にも「プレイヤーキャラのコピーと闘うシステムの実装」が考案されていたのではないでしょうか。(ネネカのミラーミラーが可能な例があるようにゲーム上ではできる可能性が高い)
そして世界の再構築後は上記画像のネビアの発言から読み取れるように、ミネルβが新たにアリーナの管理をして現状に沿う形に仕様を変更して運営をしています。
恐らくその際に敵キャラは再構築後に発生した「シャドウ」=再構築前のプレイヤーデータ(魂の欠片や記憶の断片)を元にして作り出したのではないでしょうか。
※カスミのキャラストーリー8話にてアメス様がシャドウの自我を自分の空き容量の中に保存していましたが、アメス様ができるならばミネルβも恐らく同じ事ができるはずなのでシャドウのデータを一時的に保存し、バグとしてではなく「アリーナで出現する敵」として改造、再構築し使用しているのではないでしょうか。
ただ元々アリーナというシステムの仕様上、あくまでデータとはいえあまりに人間に酷似しているとプレイヤーは戦いにくいと考えたのか、恐らく敵プレイヤーの再構築前の言動の元となる「記憶の断片」は意図的に無効化されているか、あえて除去しているのかと考えられます(そのためアリーナの敵キャラはメモリーピースを落とさない)
以上のことからアリーナで出てくる「シャドウに似て非なる存在」も覇瞳皇帝が増殖させ、操っている「シャドウ(悪)」も元をたどると世界の再構築の際に発生した「シャドウ」であることが窺えます。元々役割を与えられたキャラクターですらなく、現象でしかないシャドウにこの二人は一種の役割を与えたのです。
しかしどれも結局自由意志は存在せず、あくまで機械のように決められた行動をこなす存在にすぎないですが、一部例外が出てきます。
それはカスミのキャラストーリー7、8話にてシャドウに自我が芽生える描写が出てきます。偶発的なものとはいえこれは貴重な先例です。
また上記のアメス様の言動から彼女自身も偶発的に生まれた心であると明言しており、この事から少なくともこの世界ではデータ上のプログラム、データにも意思が宿ることがあるということがわかります。
ぷちという存在
さて、ここまでの事をまとめると
シャドウ
・世界の再構築の際に偶然生じたバグ。
・プレイヤーデータの「魂の欠片」、「記憶の断片」を元にしている。
・記憶の断片を基にプレイヤーの言動を模倣して話すが自我はない(ごく稀に自我が芽生えることもある)。
・時間が経つと世界の自浄作用によって除去される、基本害は及ぼさない存在。
シャドウ(悪)
・覇瞳皇帝が生命力確保のため増殖させ、操っているシャドウ。人に害を及ぼす。
シャドウに似て非なる存在
・ミネルβにより「アリーナで出現する敵」として改造、再構築されたシャドウ。
・本人と酷似しているが「記憶の断片」は機能していないか除去されている。
ということになりますがぷちは最初に申し上げました通り
「シャドウの成り損ないでありながら、シャドウに欠けた部分をもつ世界のバグ」です。
世界の再構築の際にプレイヤーキャラの記憶や体の新たな構成が行われた際にバグであるシャドウが発生しましたが、「シャドウの成り損ない」という通り、言うならばぷち達は
「発生してしまったバグであるシャドウにもなれなかったバグ」であり、プレイヤーキャラのコピー構成をする際に失敗した結果、不完全な体としてできあがってしまったものの、結局動かなかった一部分の失敗データが彼女らなのです。
不完全な体(魂の欠片)に伴い、そこに注がれるはずだった記憶の断片もおさまりきらないことで動くこともなく、バグのバグということでそのまま消えるべき存在データでありましたが、ミネルβはそのデータを自分の空き容量に保存し残していました。
そしてある程度の時間が経った後、ミネルβが「シャドウに似て非なる存在」を作り出したように、実験と称して「新たな記憶の断片」を構成に組み込み、不完全な体でも動くようにしたのがぷち達になります。
「新たな記憶の断片」は再構築後の各キャラに刷り込まれた偽物の記憶通りの生活、行動をしていく上で培われた新たなプレイヤーデータであり、ぷち達の行動はその「新たな記憶の断片」の影響で再構築後のアストルムのキャラ達の記憶や行動が刷り込まれており、それに基づいて行動しています。
不完全な体のため本人と比べると思考も行動も劣ったものになり、人間の自制心に縛られずより本能的に行動するようになりますが、ぷちキャルのように「新たな記憶の断片」に基づいた記憶データよりも獣人としての本能(というシステム上の設定)がより強く出たりしてしまっているキャラもいたりします。
上記のようにミネルβはプリンセスアリーナのように再構築後も色々な試みをしていました。ぷち達はそのような過程を経て出現したため、ある日を境に突如現れるようになったのです。
※「プチコネ!」美食殿編3話より 台詞にて見えなかった部分を取り除いたもの
実は本編でも答えに近しい発言をユニ先輩が話していました。
そうです、彼女は天才なのです。世界の歪みに独自で気づいた数少ない一人であるためこちらのぷち達の事象についても近いところまで辿り着いていたのです。
そしてシャドウに自我が芽生えた話でも申し上げた通り、本来存在するはずのないものが再構成され、ミネルβとは別の何者かの意思も介在した結果、ぷち達には自我が芽生え、「シャドウに欠けた部分」である自由意志をもつようになりました。
勿論プレイヤーキャラのシャドウの成り損ない全員が全員、成功ではなくそのまま失敗データ、自由意志がない存在となるプレイヤーキャラのぷち達もいますが、自我が芽生えたぷちの多くは「新たな記憶の断片」のデータにのっとって、本人たちが暮らしているところに向かいました。
※「プチコネ!」美食殿編3話より
自我を得て完全に動けるようになった美食殿のぷちキャラ達は新たな記憶の断片にのっとり、目覚めた順にオリジナルのペコリーヌ達が活動や生活をしていたギルドハウスに向かいました。しかしドアを開くことができなかったので玄関前でみんなお腹を空かせて立ち往生していました。
「プチコネ!」1話より
なかよし部のぷちは共に生活しているわけではないので最初はばらばらな場所に向かっていましたが、後にギルドメンバーの繋がりを頼りに聖テレサ女学園に向かい、そうして順々にオリジナルのメンバー達に出会っていくのです。ほかのぷち達も同じような形でいるべき場所に向かっていきました。
そうして「プチコネ!」のお話は始まります。
あくまで彼女らは電子の中のプログラムですが、アメス様のようにそれは確かに「意思を持った一つのもしもの存在」であり、そんな存在がいるということを描かせてもらっています。
そんな物語を描けていれば幸いでございます。
Twitterでお話を更新しています。
プリコネ漫画「プチコネ!」その1
— 夕 くれま (@yuuKurema) 2020年10月22日
ユニちゃんに似たちびゆにと出会うクロエ。 pic.twitter.com/A3HyRDAN3l
※一部ゲーム画像を比較・研究用に引用しました。また、以上の内容は公式「プリンセスコネクト!Re:Dive」の正式な情報とは関係なく、あくまで個人の考察や想像によるものです。公式とは関係がございませんのでご了承ください。